ヨウイチ

天才。「○○の天才」とかではなく、なんでもできる天才。話し方が頭良くなさそうだと色んな人に思われているが、やろうと思えば専門用語や難解な言葉を羅列したような話し方もできる。敢えて今の話し方にしており、本人曰く「みんなに合わせてあげてる」。
天才でいることが自分の存在意義だと思っている。天才でいなければならないという強迫観念に駆られているところすらある。何よりもまず「天才としての行動」を優先する。個人的な感情は挟まない。
味方の立場に存在する人であればどんなに個人的に嫌いでも守る。何故なら天才だから。物理的に、の話で、精神的には基本的に知ったこっちゃない。

性格は元からわりと悪い。天才であるが故に、というところもなくはないけれど。
無言で自分を隠すタイプではなく、喋ることで自分を隠すタイプ。やたらとベラベラ喋るのはそのせい。本当に素のところではあまり喋らない。表情の変化もそこまでない。揚げ足を取ったり皮肉を言ったりするのはわりと元から。そこまでではないけれど。そういった素のところを見せるのはタマキと二人の時(屋内)だけ。
息をするように嘘をつくので信用ならない。逆にヨウイチも他人のことはほとんど信用していない。大体相手が話していることが嘘か本当かは話している様子を見ればわかる。

メンタルは強くもなく弱くもない。一般的。ただそのメンタルじゃどうにも耐え切れないほど天才故の色んな物に押し潰されすぎていて、なんとか必死に立っていようとした結果が今。
精神年齢も年相応だから普通に嫌なことあったら落ち込むし、周りのことを完全に公平になんて見れないし、それほど心穏やかではない。
自分が悪口を言われて怒ることは滅多になく、基本的に怒ることは少ない。どうにも思い通りにいかない、調子を狂わされる人に対しては別で、わりとすぐイラつく。家族(コウイチ、オトハ、タマキ)に危害を加えられると物凄く怒る。
人の事を結構すぐ嫌いだと言うが、本当の意味で嫌っているわけではなく、大体その人相手だといつものペースが保てないのが嫌だから。ペースを乱されるのは嫌だがその人の人柄自体は嫌いではない。人を好きになりにくい分嫌いにもなりにくい。

一、二人称は「お前」以外カタカナ。少なからず敵対心を持ってる人には「アンタ」、それ以外には「キミ」。タマキ、ハル、タイチには例外で「お前」。
話し方は普段は「~かな?」「~なんじゃないの?」「~かもしれないよ?」のような相手に判断を委ねるような口調が多い。比較的真面目な場面になるほど「~だよ」「~だろ」とかの断定的な口調が多くなる。ヨウイチ自身が真面目になっているわけではない。「~だよねえ」はどちらの時でも切らないで伸ばす。



賢いが故に自分が相手に与えてる危害や損害も十二分に理解している。自分の幼い頃の言動によって弟がひどい目に合ってきたことも、タマキが自分の存在に振り回されすぎている人生を送っていることも。
コウイチやタマキの人生を台無しにしてしまった、している事実が嫌で嫌で仕方ない。しかし自分が天才である以上それはどうにもできない。二つともそれが原因なので。だからといってヨウイチが天才でなくなることはできないし、かといって消えてしまったりすれば、何より彼らが悲しむことはわかっている。なのでヨウイチにはどうしようもなく、できるだけ穏やかに日々を過ごすことしかできない。
これらのことから今以上に自分にとって特別な人を増やしたくないと思っている。自分が天才というイレギュラーである以上付きまとう悩みだということはわかっているので。ただし、オトハは誰が巻き込んだわけでもなく自分から望んでヨウイチ達のところにいるので、ヨウイチもそういった心配はあまりしていない。

いつも自分のことを天才だと謳い、周囲にもその様を見せつけ、自分の存在を認識している人は同時に自分が天才であるということを認識していないと気が済まない…というような言動をしているくせにヨウイチが今の小さな町から出ず世界的に目立ったことをしようとしない辺りに、ヨウイチの本音が伺える。