椎名と六郎

椎名は六郎のことが好きだったんだけど、六郎は椎名のことが苦手でやたら絡まれるのを嫌がってた。

ある時10年後も一緒にいたら諦めて仲良くしてやるって言われて、椎名は言葉通り10年後に飛んでいった。椎名は自分たちが一緒にいなかったとしても嘘言えばいいかと思ってたんだけど、いざ行ってみたらどこにも六郎がいなくて、六郎の家族にももういないって言われた。焦った椎名はいろんな時代に六郎を探しに行ったんだけど、この時めちゃくちゃに時渡りしすぎて意図しない時渡りを起こすようになった。身体がバグってからは記憶もちょっとやられてて、今は時渡りを始めたきっかけとか六郎を探してたことは忘れてる。きっかけがあれば思い出せる。


一方六郎は椎名がすぐに帰ってこなくてあれ?って思ってたら、一週間後くらいに外れの森で椎名の死体が発見された。自分のせいだとパニックになったけど、見つかった椎名が自分が知ってるより少し成長してたので、その数年の間の椎名に会えばなんとかなると思って探しに行く。
この時他のセレビィに同行を頼んだんだけど、その人は椎名と友達だったので六郎は恨まれてて、嫌がらせでかなり未来に飛ばされた挙句、一人置いて帰られた。なんとか元の時代に変える方法を探してるけど、どうにもなってない。


ウルサン軸でブラック軍伝いで二人は会えるんだけど、椎名は自分の意思と無関係に時渡りしてしまうので何も解決できない。その内また離れるし、椎名は実年齢換算だと50以上はいってるので知らない人みたいだし、ここまで来てもやっぱり六郎は椎名のことが好きになれない。

椎名時渡り関連

それぞれ時渡りした先の時間で過ごした期間の合計が椎名の年齢だけど、日にちもバラバラだから本人も自分の年齢をよくわかってない。


椎名のいる時空に椎名の時間軸で以前の椎名が来て、「時渡りをしている椎名が二人いる」状態になると強制時渡りが起きる。椎名自身、自分かどの時代にどれくらいいたのか全然覚えてないから、強制時渡りは基本突然起きる。そうやって自分の意思かそうでないか関係なくどんどん時渡りを重ねていくので、一つの時代にずっといることができなくなっていく。
どうにかするには椎名が本来生きてた時間軸に行けばいいんだけど、いろんな時代に行っていろんな人に会いすぎたせいで自分の元いた場所、時間がどこかわからなくなってる。時渡り始めたの10歳前後だから余計に覚えてない。しかも自分の年齢がわからない以上ぴったり同じ日に戻るのは無理。

身体は度重なる時渡りでバグって成長しなくなってる けど、年齢は普通に重ねてるので寿命がきたら普通に死ぬ。バグってるせいで身体の調子いい時と悪い時の差が激しい。


ウルサンの仲間には見た目子供だけど中身は大人だっていうのと、いつかいなくなるっていうのだ話してる。

語みたいに椎名が先に未来であった人と過去でまた会う時は、語がそのまま成長して椎名に会うは会うんだけど、椎名は初対面の反応してくる。椎名の時間軸と他の人の時間軸が完全に別になってる。椎名の時間軸では未来→過去だから語はどっちも初対面リアクション。

圭は実家が貧乏だったので、HGに加わるまで誕生日を祝ったことも祝われたこともなかったし、パーティーだとかプレゼントなんて自分には関係のないものだと思ってた。今はその反動でプレゼントとかパーティーとかあるイベント大好きだし、誰だお前ってぐらい楽しそうにしてる。


地元にいた頃は不良だったけど、わりとただの荒んだ不良だった。家族ともそんな仲良くなくて(きょうだいとは特に)、特に会いたいと思う人もいないしいい思い出もないから、何かない限り帰ろうとは思ってない。


そもそも自分の短気なところを自己嫌悪とまではいかないけどあんまりよく思ってなくて、できるだけ人にキレずに過ごしたい。だから自分と違って穏やかだったり優しい人が好き。あと自分のメンタルや気の強さを自覚してるのもあって弱いものは守りたいタイプ。
拓哉さんを狂ったように尊敬してるのも拓哉さんが全然怒らないし周りを和ませるから。でもかっこいい時はかっこいい(?)から。
自分と似て怒りっぽいタイプも好きじゃないけど、嫌いなのは人を見下して利用して裏で笑ってる卑怯なタイプ。嫌いな相手でも好意や親切をもらったらそれにはちゃんと返したい。


あんまり相手によって態度が変わらないけど、「俺たち仲良いよね?」みたいなことを聞かれたらはっきり思ってるまま答える。
HGのメンバーに聞かれたらそうだなって答えるけど、元ちゃんとかに聞かれたら「仲良くはないすよね」って答える。


不良してた頃も友達とかいなかったわけじゃないけど、人として好きかと言われたら微妙だから今も連絡取ってるような人はいない。

タマキ

タマキはほとんどの人にとってはお人好しのいい人だけど、近くなっていけばいくほどちょっとおかしいところがあることに気づく。オトハが主にそう。兄弟はもうタマキってこういうやつだよってなってる。
例えば、ヨウイチとタマキがお互いの階段降りてる足音聞いて「あいつの足音がするからそろそろこっち来るよ」って言った時、ヨウイチは周りにはタマキの足音なんてわからないっていうのをわかってるけど、タマキは「え?だってこれあいつの足音だし」ってなる。


タマキはみんなに優しいし思いやりがあるのは確かなんだけど、タマキの優しさって元来のものというか「そうした方がいいから」とか「かわいそうだから」とかで、本人は意識してないけどその人が好きだから優しくしたいとかじゃない。優しくする理由が個にあるわけじゃないからみんなに優しい。
タマキの場合、優しいってことは相手に自分の意見を押し通す気がなくて、相手に自分を出して向き合ってるわけじゃない。優しい理由が個にないから、極端な話別にその人じゃなくてもいいわけで。優しくしてる相手ってタマキにとっては替えのきく存在。タマキはそのことを自覚してない。
タマキが自分の意見もバシバシ言って相手に対して譲歩しないのはヨウイチだけ。タマキも含め、ヨウイチ以外誰もそれに気付いてない。だからヨウイチはたまに、お前はオレ以外どうでもいいんでしょって言う。

ヨギ兄弟

頭の固いエリート系でまあ金のある方な父親と、ほんわかしてるけど自分勝手なところがある貧乏母親。ヨウイチが産まれてすぐ父親が「長男は自分の手で育てる」と言い始める。母親は本当は嫌だったけど、金がある夫に歯向かうわけにいかない関係だったので、言うことを聞くしかなかった。
コウイチに対しては父親は「次男なんかには興味がない」という態度だったので母親が育てる。そのまま離婚はせずに別居。ヨウイチ3歳、コウイチ1歳ぐらい。


父親が自分の息子なら何でも一番にできて当然だ、という考え方だったので、ヨウイチは物心つく前から異常なまでのスパルタ教育を受ける。ただ元々の才能がすごかったので、同い年の中で一番になるのはあっという間だった。それをスパルタ教育したので力はまだしも知識は大人をも越えるようになる。
小さい頃から色んな知識を持ってしまったのと、教育のせいで外に出ることも少なく、他人と関わることがなかったため、どんどんひねくれた性格になっていく。周りも最初は天才や神童ともてはやしていたが、ヨウイチが6歳になった辺りでその異常さに気づき始め、段々気味悪がったり怖がったりするように。

そんな中、母は定期的に金を受け取りに父とヨウイチの家にやって来る。離婚しなければ生活費は渡すという条件だった。ヨウイチ9歳、コウイチ6歳の頃からコウイチも一緒に来るように。ただコウイチは母が何をしにこっちの家に来ているのか知らない。父と母がやり取りをしてる間はヨウイチの部屋で待つ。

ヨウイチ自身自分がコウイチの兄だという意識はすごく強い。良くも悪くも。昔はこんな奴が自分の弟?っていう方面だったけど、どんなに嫌いでもこいつが他人だったらと思ってもコウイチが弟だという事実は無視しなかった。
ヨウイチにどうこうできることじゃないっていうのもあるけど、それ以上に自分の存在意義を脅かす存在だったのでは。何もできない愚図だと言いつつ、同じ血を引いてる以上コウイチにも自分のような天才になる可能性があるんじゃないかと思ってた。当時のヨウイチは天才じゃなかったら死ぬしかない勢いだったのもあって。

 

兄弟において出来の悪い方が自分の存在意義を見失って苦しむってネタはよくあるけど、コウイチは多分特にそれが強かった。小さい頃は兄が自分の能力から何から全て奪っていった気がして本気で憎かった。

今は兄になくて自分にあるものがあるって気付いたし、能力が高すぎるのもそれはそれで苦労するっていうのも理解してるから大丈夫。コウイチに兄みたいな天才になれたらなりたい?って聞いても絶対やだって言われる。

アラアラ

元々近所に住んでいた親同士が産婦人科で知り合う。出産予定日が同じだったのと名前も似ていたこともあり「双子ちゃんだね~!」と意気投合。物心つく頃には当然のように家族ぐるみで一緒にいた。
二人も最初はそれこそ兄弟のように常に一緒にいて仲良くしていたが、中学生になる頃ぐらいから自分たちの性格や趣味が全く合わず、相性が悪いことに気付き始める。この辺りで新はずっとやってたサッカーを辞めた。
中学も終わる頃には互いを嫌い始めていたが、親たちの前でそういった言動をしたら説教されたり怒られたり悲しまれたりし、小さな町なこともあり町中の大人に話が広がって面倒なことになったので、親(大人たち)の前では仲のいいフリをするのが暗黙の了解になった。

親同士の意図により一緒にされた高校では、最初から新は嵐に冷たく暴言を吐くようになる。初めは戸惑っていた周囲も、嵐のコミュ力の低さや変にプライドの高いところが鼻につき、次第に冷たい態度を取るようになる。
大学は学力の差からさすがに別になり、新が家に帰らない日が出てくる。そして卒業すると同時に旅に出た。
嵐は最初、新がやっといなくなってせいせいしたと思っていたが、大人にしても同級生にしても周りの目のせいで日に日に居心地が悪くなる一方だったので、行く予定だった大学院も蹴って故郷を出た。新に会ったのは偶然。

嵐はほぼ無断で旅に出たので、途中まではかなり親たちから電話やらメールやらが来てた。新は最初の頃からそれに気付いてたけど無視してた。

辰巳

勉強はできないけど人として馬鹿ではない。勉強でも数学だけは得意。喧しいし少年のように騒ぐところがあるけど、年齢にしてはわりと自立してる方。好きに騒ぎまくるわけではなく、普段のやり取りもどちらかと言えばツッコミ側。


10歳前後の頃に母親を亡くしている。母親が亡くなってからの二、三年はかなり荒んでた。色々あって反省してから、その頃の自分を突き放さず優しく支えてくれてた父親と妹の存在に気付いた。なので家族が大好きだしとても大事にしてる。

その後は父親と妹を支える為に辰巳が家事全般やっていたので、料理や他家事全般得意。子供らしいことを途中からしてこなかったせいか甘えるのが苦手。ただ、ブラック軍でいる時に騒がしいのは辰巳なりに甘えてるところがある。実家だともっとしっかりしてる。3馬鹿でいる時に駄々をこねたり不満を顔に出すのはかなり甘えてる。


母親のこともあり、人との別れや嫌な理由で誰かを失うこと(亡くなるとかでなくても)に対して少し敏感。一度檜が旅やめて実家に帰ろうとしたのを引き止めてる。
旅に誘われた時も、すごく興味を持ったけど家族を置いていくなんてとてもできないと最初は断った。その日ポロっと妹にその話をしたところ「お兄ちゃんはもう十分私達の為にやってくれたから、今度は自分のしたいことをして」と言われ、旅に出ることを決意した。