ガクとミコト

ミコトとガクが出会ったのはガクの両親が離婚する前。でもそんな仲良かったってわけでもなく、よく遊ぶ輪にいる一人、って感じ。
途中から離婚でガクがいなくなる。ミコトはまだかなり小さかったから、すごい仲がいいわけでもない友達がいなくなってもそれをすぐに忘れてしまっていた。

それから9年くらい。
ガクはとっくに父親も死んで一人。その頃は不良集団の頭みたなものやっていた。本人がやりたがったわけではないが、一番強かったから自然に。
で、ある時縄張りの近くにある墓場で仲間が騒いでた。行ってみたらどこの誰かも知らない人をボコってた。
なんとなくその風貌に見覚えがある気がして仲間を止めるガク。殴られてた少年に名前を聞けば、昔住んでいたところの知り合いだった。

最初は仲間がミコトを殴ったお詫びに会ってご飯を奢ったりしていたが、何度か会っていく内に結構仲良くなる。
話を聞けば、ミコトは家でいろいろあって家出して旅をしてたらしい。もしよかったら一緒に行かないか、と提案するミコトにガクはあっさり承諾。正直、今の暮らしが大して面白くもなかった。

仲間に出ていくことを告げたら散々文句を言われたけど、昔からガクは自分の決めたことを曲げなかった。

そんなこんなで旅をしてる内に今の町に到着。途中でお互いの過去は適当に話して聞いてるんでなんとなく知っている。

ガクはともかくミコトもお互いがお互いに全く遠慮しない二人。